シンガポールのホーカーカルチャーがユネスコ無形文化遺産に選出されました。
日本の和食のように、昨日12月16日のシンガポールの「ホーカーカルチャー」が世界の遺産になったのです。
ホーカーは日本でいうところの屋台と言えば分かり易いでしょうか。
1965年にシンガポール政府が都市計画、衛生管理の点から、それまで国内にちらばっていたホーカーを集めたホーカーセンターを作り、その中だけでホーカーの営業を認められるようになりました。 ホーカーセンターは屋外の屋根で覆われた吹き抜けのホールに、フードストールが並び、それぞれが専門としている料理が販売されています。 中華ベース、マレーベース、インドベースなどなど、選ぶのもまた楽しいのです。 何か特別なものを購入しないなら、料金もリーズナブルです。 安いものだと一皿2.5ドル(200円ほど)で食事が出来ます。
島内に114か所あるホーカーセンターはシンガポール人の「コミュニティのダイニングテーブル」と称されるように、朝、昼、夜とどの食事のシーンでも賑わっています。
シンガポール人は、人それぞれ贔屓にしているホーカーがあり、その贔屓の店から注文した料理で家族や友人と食事をリラックスしながら楽しんでいる様子は、シンガポールの風景の一つです。
リー・シェンロンシンガポール首相は、12月16日の自身のFACEBOOKの投稿に「国民の胃と精神を満たし続けてくれている、ホーカーでの働き手達に感謝をしなければならない。
彼らの、汗、苦労、献身、プロフェッショナリズムがあったからこその結果である。(意訳)」と綴っています。
年間を通して、熱帯の気候のシンガポールでの長時間の立ちっぱなしによる調理、配膳は決して楽なものではありません。またホーカーの料理とは大変手間がかかるものが実は多く、仕込みも大変時間がかかります。 この為、後継者が不足しています。 今回の登録を機に、流れが変わるかもしれません。
今回のお祝いにホーカーフェストが12月26日~1月11日まで国内の29のホーカーが参加して、開催されます。 詳細全貌はまた出ていませんが、クイズの景品にフードバウチャーが提供されるような試みもあるようです。
https://www.nea.gov.sg/our-services/hawker-management/programmes-and-grants/hawker-culture/sg-hawkerfest
■参考資料
NEA プレスリリース(2020年12月16日付)
Lee Hsien Loong首相のFACEBOOK https://www.facebook.com/leehsienloong
またホーカーでアルバイトをしたシンガポール人学生のブログが面白かったので、リンクをご案内します。
https://eezee.sg/blog/hawker-business-things-to-learn/
Text By小匙 (https://www.instagram.com/little_kosaji/)